文字数 759文字

たいへんだ、たいへんだーっ!!
どうしたの、はにちゃん。

喉にお魚の骨でも刺さった?
そんなレベルじゃない、大事件だにゃー!

アネゴが絶対領域にやって来るらしいにゃー!
あんたまた、ボスを怒らせるようなことをしたんじゃないの。

なにか身に覚えは?
……。
ありすぎて、どのことだか分からない……という顔ですね。

喧嘩500戦無敗、秋葉原のボスであるアネゴを平気で怒らせられるのは、はにさんくらいですよ。
照れるにゃー!

そんなに褒めたって、猫缶はあげないからニャ☆

褒めていませんっ!
とにかく、私たちまで巻き添えを食らうわけにはいかないわ。

お店はもうすぐオープンだし、さっさとこの子を突き出して、アネゴには帰ってもらいましょう。
うえーん、見捨てないでよぉ~!

ひかりちゃん、ゆぅゆちゃ~~~ん!!
久しぶりじゃのう、たくと。

どうだ最近は。元気でやっているのか。
は、はいっ! おかげさまでっ!!

でもどうしてアネゴが絶対領域に!?
はにですか!? はにがまた、何か失礼でも……!

(な、なんてオーラと目力だ! こうしているだけで足がガクガク震えてくる!)
いや、今日はヤツのことではない。

実は皆に、折り入って頼みたいことがあってのう。
ええっ!?

アネゴが絶対領域で恩返しを!?

何でも最近、人間に助けられたことがあったらしくてね。

一日だけでもいいからって。

そうでもしないと気が済まないらしいよ。
義理堅いアネゴのことだからね。

もちろん、絶対領域は来る猫を拒まないけれど……。
キャラ的に、硬派なアネゴには合わないような気がしますよね……うちのお店って。
アネゴが絶対領域に……

ということは、はにがアネゴの先輩になるってこと!?

わーい、まかせてー!!
そうね。
アネゴの指導は、ゆぅゆにお願いするわ。

私は、はにがやらかさないか監視しているから。
了解しました!
なんでーっ!?
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