五月の散歩~道端に咲く雑草歌~

文字数 697文字

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五月の陽気を散歩すれば、

オレンジ色がパキッと映えてる
太陽みたいな
ひなげしの花。

花言葉はなんでしょう。

『思いやり』

下げた頭を持ち上げて、パッと咲かせたお花の花弁は
少し触れるとハラハラ落ちちゃう

優しさは、落ち込んで傷ついた分だけ大きくなります。

**

五月の陽気を散歩すれば、

雨どいの出口、石壁の隙間で
ひっそりこっそり、かくれんぼ
ツタバウンラン。

花言葉はなんでしょう。

『遠い夢』

遠くへ遠くへ何かを求めて伸ばした蔦には
沢山咲いた小さなお花

夢を抱けば、小さなとこから叶っていきます。

**

五月の陽気を散歩すれば、

陽が傾く時分にふんわり開いた黄色いお花
お月様みたいに
少し目覚めた待宵草。

花言葉はなんでしょう。

『無言の愛情』

夜の間、目一杯に開いたお花は一日だけで
朝になると萎んでしまう

大事な人のためならば、見えない努力もいといません。

**

五月の陽気を散歩すれば、

いつでもピンと伸ばした姿勢は
立派に澄ましたお嬢様
ピンクが似合う夕化粧。

花言葉はなんでしょう。

『臆病』

待宵草のお仲間だけれど、夕方になると
夜が怖くてお顔を隠す

弱点だって愛嬌ですね。誰にでもあって当然です。

**

五月の陽気を散歩すれば、

俯き加減にゆったり生えてる
おしとやかな
オダマキのお花。

花言葉はなんでしょう。

『愚か』

色んなお色が咲いていて、いつの間にか消えている
そうしてお次は、道化の帽子をかぶって変身

ピエロのような善い愚かさは、人からとっても愛されます。
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