夢枕

文字数 177文字

何時か見し夢は、何処にや消えにけむ
幼き頃の白銀の輝き、何時しか黒へ濁りにけり

我は今、枕に沈みて黒に問ふ
何故黒になりけるか、と

黒曰く
汝苦労せし時、邯鄲の夢を見しかは
なにやら悟りしほどにぞ、磨きをとどめにける

黒やがて失せ、東雲ほどなく来たり

朝餉のスウプを掬ひたる匙 キラリ煌めきたり

我、思ふ
今宵、枕にぞ薔薇の香撒ひて眠りにつかむ
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