空町とのミーティング3
文字数 2,958文字
学内にある喫茶店。
主人公が一人、席に座っている。
月初めのミーティングの日……の筈なのだが。
学園内・廊下。
TACTIC部キャプテンの空町は、考え事をしながら喫茶へ向かっていた。
心身を蝕み、病んだり、
発狂してしまうこともある。……
雷之丞は、そう言っていた。
近くの一室へ入った空町と雷ジュニAの二人。
部屋には誰もいない。
ここは理科室で、カーテンが閉まっており暗い。
学園内・廊下。
空町が気になり、探しにきた主人公。
理科室の前に来た。
扉は閉ざされている。
扉を開け、理科室の中へ入った。
中は、カーテンが閉まって薄暗く、よく見えないが……
空町は、そのまま隠れていることもできたが、主人公に呼びかけていた。
成り行き上と言え、さきまでの急な展開に頭は熱く、胸のドキドキは止まらず、誰かに助けを求めたい気持ちで一杯だった。
話が途切れると、暗闇の中で小さく荒く、空町の息が響いて聴こえた。
部屋には、かすかな熱と、妙に鼻腔をくすぶるかすかな匂いが漂っているように感じられる。……
息遣いを辿って空町のもとへ来る。
空町はしゃがみ込んでいる様子だ。
暗くて、表情は読み取れない……
名前を呼びかけ、手を伸ばすと、程なく、空町が手を握り返してくる。
その手は……汗ばんで、温かかった。
内心、何故だか、どきどきしていた。
握り合う手と手を通して、感情未満の何かを訴える感触が流れ込んでくる……
何か言葉を発そうと思うが、上手く言葉にならない。……
と、空町は手に力を込めて、起き上がり、おれに、しがみついてきた。
倒れそうになる。
熱と、息遣いを間近に感じる。……