折れ曲がっていく彼女へ

文字数 198文字

洞窟
 俺は暗い闇の中を歩いていた。


 俺は学生服を持っていた。


 女物で、セーラー服で、赤いネクタイ。


 なぜそれを持っていたのかはわからない。


 洞窟内にあらわれた湖。


 そこに女の裸の死体が浮いている。


 死体はバキバキとくの字に曲がっていき、奇妙なダンスをひろうしてくれた。


 俺は持っていた制服を水の中に沈め、血でべっとりの鏡を必死で湖の水で洗う。



 ――ありがとう。



 俺の後ろで誰かがお礼を言っていた。

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登場人物紹介

十種大生(とくさたいき)役

鏡月千引(きょうげつちびき)役

八咫清子(やたのすがこ)役

白百合(黒百合)役

男性モブ全般

相手役のモブ全般

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