クイーンと語る「追放領主」の思い出

文字数 2,414文字

というわけで、クイーンの紹介が終わりましたので、ここからはクイーンと一緒に「追放領主」のことを語っていきたいと思います。


私、たっくさん召喚しました。

それだけ、私を必要とするバトルが多かったってことよ。


私も、短い時間で何度召喚されたか分からないくらい、96年後の世界と行き来してるもの。

さて、私が最初に召喚したのが、第3話の盗人ウルサンを相手にしたときです。

あの時は、ここまでろくなものを召喚してきたので、本当にクイーンを呼べるかヒヤヒヤでした。


召喚の声が聞こえてきた時、元の世界ではどんな感じでしたか?

私は……、心の中でアリスの声がする、ぐらいの感触だったはず。

しゃべるはずのないアリスがしゃべってるけど、口が動いてない、ならどこからの声よ、って少し戸惑った。


逆に、時空を超えた召喚だと分かって、ほっとしたわ。

そうなんですね。


あの時は、私の召喚能力も未熟で、バトルが終わって、ここが何年後の世界かも言えなかったです。

たしか、急に胸を押さえたわね。


でも、96年前っていう数字は聞こえてきたので大丈夫よ。

そこはギリ言えてたんですね。

私の方が覚えてなかったです。

アリス、結構忘れっぽいものね。

「オメガピース」でもそうだったわ。

次は、第8話ですね。

「ネオ・アレマ解放戦線」のジェイドさんと戦うシーン。


太い剣とアルフェイオスがぶつかっているときに、「これが、私の本気だと思う?」ってさらりと言って弾いてしまう、そんな展開です。

ジェイドさんに勝負をさせないクイーン。

終始ポーカーフェイスだったのが印象的でした。

私、ジェイド相手に勝負させなかったって思われてたの?
私には、そう見えました。

「オメガピース」でも、あそこまで余裕の言葉を言うなんて、ほとんどないですもの。

それは、相手の力を感じた後に、私が思ったことよ。


どんな相手だって、私は勝負したいわ。

勝負したくないのは、私を見ただけで手を抜いたりする剣士。

そうでなければ、どんなに弱いとされてる剣士だって、私はその挑戦を受けて立つわ。

たまにありますものね。

剣術大会でも無名な剣士なのに、クイーンに本気でぶつかって、結構追い詰めるの。

そうね。

私は、私の存在に屈しないで戦える剣士には、絶対強くなれるからって、応援したくなる。

第18話で登場した、シークさんにも言ってましたよね。


悔しいと思って、より強くなって私の前に戻ってきたあなたは、私にとって間違いなく強敵になる。


私、これ、凄くいい言葉だと思ったんです。

もう一度立ち上がってくるか来ないかで、その先が成長が変わるって、実際に頂点まで上り詰めたクイーンが言うと力がありますもの!

言ったわね。


シークは、あの後もう一度戦ったし、海賊船では私が苦戦した相手に打ち勝ったもの。

30話と31話ですね。

あれは、シークさんの成長を感じたと思います。


で、いつか見てみたいですね。

より強くなったシークさんと、クイーンの直接対決。

シークは今や、私があの世界で一番戦いたい相手よ。

どんどん成長してるわ。


元から強い、例えば「最強の剣士決定戦」みたいなコロッセオで戦った、ソーディアやミルリーフももう一度戦いたい相手だけど、シークが一番、いい意味で不気味な存在ね。

私も、あの世界にいられるのは長くてあと3ヵ月らしいですけど、その間にいろいろな強敵を見たいものです。


で、忘れちゃいけないのが、ロイヤルナイツ。

キングブレイジオンと「クイーン・オブ・ソード」が揃ったから、私が勝手に名付けた名前でしたけど、正直、あのネーミングセンス、どう思いましたか?

キングとクイーンだから、ロイヤルナイツ。

あれは、しっくり来たと思うわ。

アリスが考えたと思えないくらい。

ありがとうございます。


それで、第13話から次々とアレマ領を襲うモンスターに立ち向かっていくんですけど、最初のうちはパートナーのキングに指示することが多かったですよね。

そうね。


キングは、炎はそこそこ強いけど、紹介屋に出入りしていた頃から一人で戦い続けてたと思うの。

本当だったら、一人で戦わせてもいいはずなのよ。

でも、せっかく二人で戦うのに、私とキングがバラバラだったら全然力にならないじゃない。

だから私は、チームとして戦えるように支えてたのよ。

私は、単にクイーンが司令塔だと思ってました。
司令塔という言い方も、間違ってはないわね。

どうすればキングの炎が命中するか、その道筋を見つけるのが、より相手に近づけられる私の役割だから。

それで、キングが戦士として成長したからこそ、第37話でキング自らが勝利への道筋を立てましたね。
あれこそ、キングブレイジオンが本当の意味でヒーローになれた瞬間だと思うわ。

ロイヤルナイツに頂点はいないって、私が言ってたことを体で表現できてると思う。

チームって、本来そうあるべきものよ。

本当にそうですよね。


あと、チームと言えば、第20話でアルフェイオスを結界の中に投げ捨てるシーン。

「オメガピース」でもなかったのに、自分からアルフェイオスを捨てる意味を知って、なおさら鳥肌が立ちました。

あれは、戻ってからソフィアから突っ込まれた。

でも、私の取った作戦で、チームとして勝てたんだから間違ってないはずよ。


その後、アルフェイオスを砂の中に埋めてなければ、アリスの評価も上がったのに。

いやあああああああ!

第22話の嫌な思い出を、蒸し返さないで下さああああああい!


あれは、ホントすいません!

アルフェイオスがクイーンにだけ心を許した剣だと知りながら、粗末に扱って、ホントすいません。

今となっては、あの世界での笑い話だけどね。

抜けなかったら、私どうしようと思ったもの。


そう考えると、私とアリス、ここまでいろいろあったわね。

ですね。

あと3ヵ月ですけど、クイーンがどういう姿を見せてくれるのか、私は楽しみです。


以上、クイーンと振り返る「追放領主」の思い出、でしたー!

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登場人物紹介

アリス・ガーデンス


「追放兵士、領主になる」の主人公で、食べることしか能がないおバカ領主。

今回、作品を紹介するラジオのパーソナリティになるが、果たしてどこまでバカになってしまうのでしょうか。

トライブ・ランスロット


「クイーン・オブ・ソード」と呼ばれる、強すぎる女剣士。今回のゲスト。

「追放領主」では、アリスにたびたび召喚され、異世界でもその強さを見せる。

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