高瀬瑠々菜とHをする権利
文字数 1,147文字
ひと区切りついた所で圭一は振り返り、さっきから意次が机の上に出し、悦に入って眺めている紙に目をやった。
丁度、学校でよく配るプリント類の半分ほどの大きさである。
丁度、学校でよく配るプリント類の半分ほどの大きさである。
しかし、それは一枚だけでなく、机の上にズラリと何枚もあるではないか。どうもおかしい。
その紙の一番上には大きな字で『権利書』と書かれていた。
そして、その先の文言をそのまま読み上げようとして……圭一は危うく出かかった言葉を呑み込んだ。
そして、その先の文言をそのまま読み上げようとして……圭一は危うく出かかった言葉を呑み込んだ。
そこに書かれていた内容に我が目を疑う。
教室の後ろの方を振り返る。
そこに一人、物静かに座る美少女。
そこに一人、物静かに座る美少女。
紙に書かれた名前の張本人、クラス委員長の高瀬瑠々菜(たかせ・るるな)だ。
長く伸ばした黒髪と雪のように白い肌。線の細い儚げで物静かな佇まい。それでいて、凛とした気の強そうな顔立ち。
相反するイメージが混在してミステリアスな雰囲気を醸し出している。
長く伸ばした黒髪と雪のように白い肌。線の細い儚げで物静かな佇まい。それでいて、凛とした気の強そうな顔立ち。
相反するイメージが混在してミステリアスな雰囲気を醸し出している。
委員長ではあるが口数が少なく、他の女子たちと違って連れ立って行動する所は見かけない。かといって仲間外れにされているわけでもなく、本人もそれを気に病んでいるだりしている風もない。
男子からすると、小顔にスラリとした手足、それでいてブレザーの上からでも明らかにグッと前に向かって盛り上がったその胸の膨らみと、抜群に魅惑的な異性なのだが……。
しかし、完璧な容姿であるために、かえって気後れしてしまって誰一人声をかけられず、ただ眺めるだけという超がつく高嶺の花。
しかし、完璧な容姿であるために、かえって気後れしてしまって誰一人声をかけられず、ただ眺めるだけという超がつく高嶺の花。
なんというか、周りの者をして自分とは違う世界の住人――そう、別格の存在……例えば、卒業して何年かしたらTVとか映画に女優として出演しているのを見かけて、始めてしっくりくるというような……そう思わせる孤高の美少女なのだ。
頭の中に、清楚で品の良い下着を身に着けた彼女の白い裸体がボワンッと浮かんだ。
その柔らかそうな肌に指を触れると、クールな無表情が途端に艶めかしく歪んで、甘い喘ぎ声が唇の間からこぼれ落ちる。
その柔らかそうな肌に指を触れると、クールな無表情が途端に艶めかしく歪んで、甘い喘ぎ声が唇の間からこぼれ落ちる。
暴走する妄想に翻弄される圭一が、権利書と彼女との間で目玉を行ったり来たりさせているのを見て意次が満足そうに頷いた。