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文字数 334文字

 午後一時に学校に集合し、そこからホラ山に向かって自転車で出発した。

 ホラ山の登山口は、ここから七キロほど先にある。

 登山口に着いてみると、多くの車がすでに停まっていた。

 登山口は他にもあるはずだから、いったいどれくらいの町民がキンカイを探しているのだろうと思った。

 とにかく急がなければ先をこされてしまうと思い、オレたちは休みもとらずに山に登った。

 山道は、墓のあるところまでは整備されていたが、それ以後は細いでこぼこ道になった。

 登るにしたがって道は狭くなり、未整備の道の両側には草木がうっそうとしげっている。

 しげった草や木の枝が、行く手をはばむかのように道まで伸びている。

 人ひとりがやっと通れるようなけもの道には、大きな石がゴロゴロ転がっており、歩きにくい。


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