第42話:木下先輩の海外旅行と体調崩す

文字数 1,735文字

 1月14日、会いたいと連絡があり、いつもの居酒屋に行くと20時頃、やってきた。少し疲れ気味だったのが、気になったので、思わず大丈夫ですかと聞いた。すると、少しずつ話を始めた。1月5日、シンガポール着いて、夜、彼女の住む高層マンションに行くと待ちかねたかのように来てくれ、ご無沙汰していたので、熱烈歓迎を受けた。

 そして、旨いカクテルを飲み過ぎて轟沈し爆睡した。翌日は、シンガポールが誇る熱帯植物園へ連れて行かれ、終日観光。スパイシーなインドカレーや鶏肉料理を食べた。3日目に、クルーズに行こうと言われ、シンガポール港を出発してマレーシアへ行った。クアラルンプールに近い港で降り、クアラルンプールへ向かった。

 そして摩天楼を登ったり、甘辛い、香辛料のきいた料理を食べたが、旨いとは思わなかった。その後、クルーズ船で、ペナン島へ行き、市内観光した。次は、ランカウイ島で、次がプーケット島、さすがに飽きたので、クルーズ船を降りたいと言いシンガポ-ルに帰り、翌日の飛行機日本に帰ってきた。

 常本が、良かったのと聞くと首を横に振った。まず、日本で寒い気候になれていて一気に南国に行くと体調がおかしくなると言った。次、お茶漬け大好きな典型的な日本人にとって脂っこくて甘くて、スパイシーな料理は、食べ続けるのは無理と言った。白い御飯が恋しくなったと打ち明けた。

 また、高所恐怖症だから、高層マンションも何となく怖くて、居心地が悪かったと言った。今回の旅行で、自分が、典型的な日本人である事が良くわかったと話した。もう海外はこりごりだと言った。そして、パンフレットには、どこも、魅惑の南洋の島と書いてあったが、それ程のものでもないと言った。

 帰って来てから体調が思わしくないと話していた。彼女が日本に帰ってこない限り、もう彼女を追って海外に行くこ事はないと断言した。彼女という言葉で思い出したのですが年下の20年近い付き合いと言った女性とはどうなったのですかと聞いた。彼女は、7年前に手紙をくれ見合いし結婚をして人妻になったと悲しそうに言った。

 と言う事は、現在、女っ気なしですかと薄笑いすると実はそうなんだと語った。もう50過ぎのじ爺と仲良くしてくれる女なんているはずもない。そう考えると惨めになると悲しそうに言った。そして懐かしそうに自分のマンションの合鍵を見せ、これが彼女の合鍵だったのだと言いイニシャルも書いてあると寂しそうに語った。

 湿っぽい話は、この位にして、飲もうといって水割りを飲み20分後、熱っぽいから家に帰ると言いタクシー呼んでもらってと告げた。常本が心配になり木下先輩の額に手をやると熱い。多分、風邪だから少し休めば治ると木下先輩が言いタクシーで帰って行った。翌1月15日土曜、珍しく、常本は、遅くまで目が覚めず9時に起き朝食をとった。

 朝食をとりながら、奥さんに昨晩、木下先輩が、熱っぽかったと言うと、今年、インフルエンザが猛威を振るってるらしいわよと言った。まさかと思い、9時半に木下先輩の家に電話をしたが電話に出ない。気になって常本は車で、木下先輩のマンションに行き、以前もらった合鍵で、ドアを開けると、木下先輩が布団に倒れていた。

 布団には、食べた物をもどした臭いがして、直ぐ、窓を開けた。手首の脈を取ると脈がない。慌てて、木下さんと大声を張り上げても反応がない、慌てて常本が、警察に電話して状況を話すとインフルエンザかも知れないからと言われ、近くいるなら死体から離れなさいと言われ。住所を聞かれ、とりあえず、あなたはその部屋を出なさいと言われた。

 そのため、急いで部屋を出た。そして警察の来るのを待つと10分後、警官が来てマンションの前で感染防護用の装具をつけてマンションの番号を伝えると上がっていった。数分後、警察官の1人が出て来て、今日は、あいにく、今日は、日曜であり、医者が、休みだから、明日、内科にかかれと言われた。

 もし熱が上がればインフルエンザが感染したのかも知れないから、家族の人にも話して、換気して、布団に入って休んでいて、医者にかかりなさいと言われた。後のことは心配せず、警察で処理して、また、君に連絡すると言われ、電話番号を教えた。
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