放課後の公園

文字数 489文字

俺たちは学校が終わると、いつも公園に集まって遊んでいた。

ブランコや滑り台があるエリアと、ちょっとしたグラウンドがあるエリアに分かれた広い公園で、毎日約束なんかしなくても自然に集まった。

今日は何する?
鬼ご(鬼ごっこ)しようぜ
いいよ!
多い日には10人ぐらい、少ない日は3〜4人。男女関係なく仲良い奴らが集まる。

みんなそれぞれ習い事や用事で遊べない日もある。

今日はタモツが塾で来られない。


ハァハァハァ…

ノゾミ、速いよ!

逃すもんか!
ノゾミの方が速いんじゃないの?
ちょっと休憩!
捕まるのイヤだからでしょ〜
違うよ!

喉が渇いたんだよ

俺は母さんに無理やり持たされた水筒のお茶を飲んだ。

最近急に暑くなって、ちょっと走るだけでも汗だくになる。

タモツ、塾が月、水、金で大変だな
俺もソロバンだの公文だの行け行けって言われる。

拒否してるけど。

放課後にみんなで遊べなくなったらさみしいから、学校の勉強、ちゃんとしてよね!
ほんとだな
俺はノゾミが言ったことにちょっとドキッとした。

母さんにいくら「勉強しなさい」と言われても全然そんな気にならないのに、この時なぜだかわからないけど、勉強がんばらないと…と思った。

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登場人物紹介

マモル

小学6年生

ユズル

小学6年生

タモツ

小学6年生

ノゾミ

小学6年生の春に転校してきた

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