プロローグ
文字数 664文字
のぞみちゃんは赤、さきちゃんは黄色、みなちゃんは青、だいきくんは紫、しょうたくんは黄緑。
幼き頃から皆には色が咲いていた。綺麗に輝く色が夢に向かって咲いていたのだ。
でも私には何もなかった。
悲しいほどに何もなかった。
私は色が咲く皆がとにかく羨ましかった。色が無い自分に先の見えない闇が渦巻く苦しさを感じた。
だから、皆になる為に必死にまねをして生きた。自分で自分に色を付ける決断なんて怖くて出来っこなかった。誰かの言葉を信じてただただ進んでいった。誰かの夢を追いかければ安心した。
しかし、どこを追いかけても自分に色が咲くことは無かった。
気が付けば、なんにもないまま外が怖くなった。
なんにも、なんにもないまま。
私には、普通になれなくて藻掻き苦しんだ過去があるのだ。
普通であることがどういうことかもわからずに、ただただ周りと同じになりたくて苦しむ、闇の中から抜け出せない昔があったのだ。
そんな昔の自分を考えるだけで、今も苦しくなるし辛くなる。でも、決してそれが無ければ良かったなんて思ってはいない。
統合失調症という病と一緒に生きた私の人生は、すぐに肯定できるものではなかったけれど、今は大事にできているからだ。
発症から十年以上経ち、やっと統合失調症の自分を受け入れて、わかるようになった。そして、統合失調症になって、自分を知ることが出来たから、自分らしく前に進めるようにもなった。
私は今、統合失調症になってよかったと思っている。
だから、そう思えるようになるまでの自分の歴史を、文章で記録しておこうと思うのだ。
幼き頃から皆には色が咲いていた。綺麗に輝く色が夢に向かって咲いていたのだ。
でも私には何もなかった。
悲しいほどに何もなかった。
私は色が咲く皆がとにかく羨ましかった。色が無い自分に先の見えない闇が渦巻く苦しさを感じた。
だから、皆になる為に必死にまねをして生きた。自分で自分に色を付ける決断なんて怖くて出来っこなかった。誰かの言葉を信じてただただ進んでいった。誰かの夢を追いかければ安心した。
しかし、どこを追いかけても自分に色が咲くことは無かった。
気が付けば、なんにもないまま外が怖くなった。
なんにも、なんにもないまま。
私には、普通になれなくて藻掻き苦しんだ過去があるのだ。
普通であることがどういうことかもわからずに、ただただ周りと同じになりたくて苦しむ、闇の中から抜け出せない昔があったのだ。
そんな昔の自分を考えるだけで、今も苦しくなるし辛くなる。でも、決してそれが無ければ良かったなんて思ってはいない。
統合失調症という病と一緒に生きた私の人生は、すぐに肯定できるものではなかったけれど、今は大事にできているからだ。
発症から十年以上経ち、やっと統合失調症の自分を受け入れて、わかるようになった。そして、統合失調症になって、自分を知ることが出来たから、自分らしく前に進めるようにもなった。
私は今、統合失調症になってよかったと思っている。
だから、そう思えるようになるまでの自分の歴史を、文章で記録しておこうと思うのだ。