メリーさんとの邂逅・五

文字数 882文字

俺、飲み物とお菓子取ってくるよ。

二人は先に行ってて。

……何言ってるの、いっくん。

メリーさんの狙いはいっくんなんだから、一人になるのは危ないだろう?

ほら、一緒に行くよ。

心配性だなぁ、あっくんは。

先頭は僕、次がいっくんで、殿はくーちゃん。

異論は?

ないよ。

───あ。

え、どうしたの?

何かあった?

メリーさん、移動した。

!?

ど……どこにいるの?

そこだよ、リビングの扉の向こう。

廊下にいる……よね、くーちゃん?

うん。

ふふっ、入ろうかどうか迷ってるみたい。

えー、じゃあ……どうしよう?

やることは変わらないよ。

予定通りに僕が───うん?

~~~♪~~♪♪
あれ、今度は僕のだ。
メリーさん?
こんな近くにいるのに、わざわざ電話するか?
こんなときにいったい誰から───ッ!?
あっくん?

どーした?

……爺様からだ。
……………
……………
♪~~♪♪~~~♪~~~
……………
……………
……………
~~~♪~♪♪~~
ねぇ、鳴り止まないんだけど。
お祖父様はしつこいから、出るまで鳴り続けると思う。
……仕方ない。

え、出るのかあっくん!?

嫌な予感しかしないし、切っちゃった方がいいんじゃない!?

ほら、忙しかったから出られなかったとか言えばなんとか!!

あの爺様がそれで納得するとは思えない。
あぁ……うん。
それに、無視した後の報復が怖い。
うん。
そうだな……
~~♪♪~♪~~~
ふぅ……よしっ───はい、秋乃です。
──ずいぶん遅かったな。ペナルティが必要か?

勘弁して下さい。


──それで、今日は何の用があるって言うんです?

僕たち、今ちょっと忙しいんですけど。

知っている。

一樹がまた妙なものを釣り上げたのだろう?

今度は都市伝説もどきか。

なんで知ってるんですか。

もしかして、俺んち監視されてたりするのかな……?

こわっ……

いっくんの家っていうより、いっくんが監視されてるんじゃない?
それはそれで嫌だなぁ。

外野が煩いな。

何をごちゃごちゃと言っている。


──くるり、仕置きが必要か?

だ、黙ります。

ふむ。


一樹はどうだ?

ひぇ……お、俺も静かにしてますごめんなさい……

で、秋乃よ。

……はい、何でしょうか。
お前、今回は手を出すな。
は……え?
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登場人物紹介

喜多見 秋乃(きたみ あきの)

・愛称は「あっくん」

・高校一年生

・くるりと一樹とは幼馴染み

・何だかんだで面倒見が良い

・怪異に対しては文句なしのチート


怪異ホイホイ度:★★★☆☆

対怪異の攻撃力:★★★★★★

対怪異の守備力:★☆☆☆☆

対怪異の感知力:★★★★☆

百目鬼 くるり(どうめき くるり)

・愛称は「くーちゃん」

・高校一年生

・幽霊観察が趣味の変わり者

・怪異に対しては致命的な弱点があるものの、作中では一番のチート


怪異ホイホイ度:★★★☆☆

対怪異の攻撃力:☆☆☆☆☆

対怪異の守備力:★★★★★★

対怪異の感知力:★★★★★

相原 一樹(あいはら いつき)

・愛称は「いっくん」

・高校一年生

・好奇心旺盛で危機感が無い

・超ド級の怪異ホイホイ


怪異ホイホイ度:★★★★★★

対怪異の攻撃力:☆☆☆☆☆

対怪異の守備力:☆☆☆☆☆

対怪異の感知力:★★★★★★

くるりの祖父

・主に「当主様」「爺様」「お祖父様」と呼ばれている

・代々、霊能力者を輩出する百目鬼家の現当主

・怪異に逃げられるほど鬼畜、冷酷、非道な性格


怪異ホイホイ度:☆☆☆☆☆

対怪異の攻撃力:★★★★☆

対怪異の守備力:★★★★☆

対怪異の感知力:★★★★☆

いっくんの携帯電話

あっくんの携帯電話

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