メリーさんとの邂逅・一
文字数 560文字
なぁ、メリーさんって知ってる？
都市伝説のこと？
え？
いや、そうじゃなくて……
いっくんに外国人の知り合いとかいたっけ……？
名前からして、女性かな。
うん、声は女の人だったよ。
それでさ、さっき電話が掛かってきたんだよ。
───メリーって人から。
電話で、メリーさん？
それってやっぱり都市伝説なんじゃ……
都市伝説？
あっくんもそんなこと言ってたけど、何のこと？
……………。
んー、何でもなぁいよ？
気にしない、気にしなーい………ふふっ。
くーちゃん、面白がらないの。
まぁ、かなりの有名どころだし、気持ちは分かるけど。
………それで？
うん。
よく分かんねぇけど、俺に会いに行くって言われてさ。
今、駅前にいるらしいんだけど、どうしよう。
メリーさんって誰だ？
～～～♪～～♪～～～～♪♪
あ、電話。
誰から？
えーっと………
───アタシ、メリーさん。
あれ、勝手に……いや俺、何も操作してないぞ！？
信じて、あっくん！
見てたから分かってるよ。
何でそんなに慌ててるの……
いっくん、落ち着いて。
えっ、何で二人ともそんなに落ち着いてんの？
強心臓かよ……
てか、結局メリーさんって誰？
俺の知り合いにカタカナの名前の人はいなかったはずだけど……？
アタシ、メリーさん。
いま、あなたの家の前にいるの。
家って……え、俺の？
───あ、ストーカーか。
ふふっ。
強心臓なのはお前の方だろう。
