創世神話

文字数 199文字

 この国には神がいる。

 輝く白金の髪と、澄んだ青灰色の瞳を有する、天空の神フェイレン。

 神は、この地を治めるために、王族(フェイラ)を創り出した。

 王族(フェイラ)の血筋には、時折り神の姿を写した赤子が生まれる。彼の者こそが国を治める宿命を背負った王である。

 王は、天空の神フェイレンの代理人。

 地上のあらゆることを見通す瞳を持ち、王の前では、どんな罪人も自らの罪科を告白せずにはいられない――。



   ――創世神話より――

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

鷹刀(たかとう)ルイフォン

 凶賊鷹刀一族総帥、鷹刀イーレオの末子。十六歳。

 母から、〈猫(フェレース)〉というクラッカーの通称を継いでいる。

 端正な顔立ちであるのだが、表情のせいでそうは見えない。

 長髪を後ろで一本に編み、毛先を金の鈴と青い飾り紐で留めている。

藤咲(ふじさき)メイシア

 貴族の娘。十八歳。

 箱入り娘らしい無知さと明晰な頭脳を持つ。

 白磁の肌、黒絹の髪の美少女。


ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み