(二)-11
文字数 234文字
いなほ銀行の本社の対応は良くなかった。人事部人事課の課長というのが出てきて事情を聞くことになったのだが、そもそも伊賀屋真喜夫が大阪に「栄転」になったのは、その不正を隠すためであった。そのため、不正のケースを全て教えて欲しいと要請しても教えてはくれなかった。
唯一提供されたのは伊賀屋真喜夫が在籍した支店名だけであった。それはいなほ銀行目黒支店だった。
ただ、その情報はすでに大阪府警が得ていた。そのため、このときは別の捜査員がそちらへ向かっているはずだった。
(続く)
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