贈り物

文字数 170文字

 昔は簪や櫛が指輪と同じ意味があったという事を祖母から聞いた火志磨は、ふらりと小間物屋に立ち寄った。櫛か簪か散々迷い、簪を選んだ。一つは銀色の一本軸の簪。小さな蝶とパールビーズが装飾されていて、さぞかし宵闇色の恋人の髪を引き立てるだろう。もう一つは花簪。青と金色の小花をモチーフにしたもので、雪のような真っ白な髪に綺麗に咲いてくれるだろう。
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