クリームコロッケのこだわり

文字数 751文字

 クリームコロッケのこだわり


 コロッケ、メンチカツ、ハムカツ、エビフライ、イカフライ、カキフライ、アジフライ、シャケフライ、挙げるだけで(揚げ物だけに)よだれが出てくるが、私の中の絶対的王者は「クリームコロッケ」である。断トツ一位の、唯一無二の存在だ。なぜあんなにも美味しいのか、そのレシピを考案した偉大な方に深く感謝申し上げたい。中身はカニだったりコーンだったり、はたまたマカロニが入っているものを以前見かけたことがあるが、「これでなければならない」というこだわりは特にはない。クリームであれば何でも良い。

 しかしながら、ひとつだけ絶対に譲れない条件がある。それは「揚げたてトロッとしていないもの」である。一口に揚げ物が好きと言っても、2つのグループに分けられると思う。おそらく多数派であろう「揚げたてサクサクが一番」に対して、「冷めていて少し衣が柔らかくなっているものがいい」という人もいる。クリームコロッケに関して言えば、私は後者の派閥に属している。

 レストランで食べるクリームコロッケは、揚げたてアツアツの中身がトロッとしているものがほとんどだが、ううむ・・・。違うのである。私が好きなのは、スーパーのお総菜コーナーなどに並んでいる、冷めていて、中身がカチッと固まっているものだ。家に帰り電子レンジやトースターで温め直すと中身がトロッとしてしまうから、買ってきた状態のままで食べている。

 サクサク派の方からすれば、何を言っているんだけしからんと思われるかもしれないが、中身がアツアツだと口の中をやけどしそうだし、個体よりも液体の状態に近づくため、噛み応えがなくなってしまうように思うのだ。しっかり噛みしめたい。あの、衣に包まれたクリーミーな塊を、思う存分噛みしめたい。そして、ソースはかけない。






ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み