第0話 吃音とは

エピソード文字数 692文字

目に見える障害と、目に見えない障害がある。かの誰かが言ったように不便ではあるが、不幸ではない。僕は目に見えず、100人に1人が発症するといわれている障害を持っている。その名は吃音。吃音はかつて、どもりともいわれていたが、近年では差別用語になり吃音という呼び名が一般的となっている(本書では両方用いる)。

吃音とは一言で言うと、言語発声がうまくできない障害だ。『こんにちは』という単語を例に吃音のタイプを説明しよう。1つめは『ここここんにちは』のように第一声めを連発するタイプで、2つめは『こーーーんにちは』のように言葉を伸ばさないと発声できないタイプ、3つめは『・・・こんにちは』のように第一声めの発声までに時間がかかるタイプだ。ほとんどの人は3つ全てを持っており、どのタイプの吃音が出るのかは、発声するほんの少し前にわかる。

誰もが皆、吃音を持っている人と出会ったことがあるにも関わらず、吃音に対する知識を持っている人は非常に少なく、ほとんど認知されていないのが現状だと感じる。それも無理はない。吃音を持っているからといっていつも吃るわけではなく、流暢に話せる時もある。そして、吃音者でもコミュニケーション能力が高い人も多くおり、周りが気づいていない場合もある。また、吃音の症状は吃音を持っていない人が発声中に噛んだり、詰まったりするのと非常に類似しているため、単なる噛みや、緊張していると勘違いされやすい。そして、ほぼ全ての人が吃っている人を見ると笑う。

僕は数え切れないほど笑われ、バカにされ、蔑まれた。過去には自分を恨み、人生の希望すら持てなかった。そんな僕の人生物語。
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