ふと思う。

文字数 397文字

あっという間に2年が過ぎた頃、私はやっと借金を返してBとも上手くやっていた。
お金はあるはずだが、この仕事を辞めたくなくてだらだらと働き続けていた。

店長からもNo.1が辞めては困るとさえ言われていた。だがふと思ったのだ。
「いつまでゆなとして生きていくのだろう」
と。

もちろんこのままずっと働くわけにはいかない。
いつかは辞めないと。でもいつ?
私はいつかゆなを捨てて、普段の私に戻らないと。

いつしか私は本当にゆなになっていて、普段の私を忘れつつあったりもしたのだ。
Bのことが頭によぎった。
よし、ゆなとさよならしよう。
急にそんな事を思ったのだ。

そして勝手に口が動いて店長にこういった。
「あと1ヶ月で卒業させてください」
店長は困った顔をしたが、少ししてから
「ゆなちゃんがちゃんと決めた道なら応援するよ!」
と言ってくれた。

私はBと幸せに暮らしたい。
そう決意したので、ゆなとさよならすることを決めたのであった。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み