帝都怪奇浪漫画報
文明開化と共に訪れたのは、魑魅魍魎が跋扈する『分冥開化』の時代。
明治時代の帝都、東京は『霊穴』の発生により怪奇現象が多発するようになっていた。
零細出版社『独歩社』を経営する若き文学者・国木田独歩は、経営の傾いた会社をたてなおすために、帝都の怪奇現象の謎を紐解く『帝都怪奇画報』の発刊を決意する。
怪奇を『見る』ことができる霊感と、巧みな弁舌を武器として、独歩は同じく霊感を持つ親友の作家・田山花袋、榎本ハルを連れて、怪奇調査に乗り出した。
時には独歩社社員を、霊感もちの友人作家の島崎藤村、オカルト好きの詩人松岡國男を巻き込んで、独歩は怪奇事件に挑む。
※諸注意
作中の登場人物やモチーフとなった事件などは、年齢、発生時期など史実の通りには書いておりません。 時系列も年齢差もかなり入れ替えてあるので、完全なるパラレルワールドということで、史実ネタは「そこそこ」にお楽しみいただければと思います。
オカルト要素部分など、多少フィクション優先で脚色しています。
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目次
連載中 全22話
2021年08月03日 20:00 更新
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死告げ鳥のグリンプス篇
- 第1話 独歩社と龍土会2020年02月21日
- 第2話 或る女との再会2020年02月21日
- 第3話 井戸の底の怪奇2020年02月21日
- 第4話 死人に口なし足もなし2020年02月21日
- 第5話 小鳥は何故囀るのか2020年02月21日
- 第6話 海を渡る災厄2020年02月21日
- 第7話 最悪にして最適なる醜聞2020年02月21日
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縁切り坂のパラディウム篇
- 第8話 縁切り坂に潜む怪2020年02月21日
- 第9話 岩の坂に暗鬱ありて2020年03月11日
- 第10話 籠の目歌う坂の下2020年03月31日
- 第11話 文壇名物男、曰く2020年04月19日
- 第12話 からゆきさんは何処へ2020年05月04日
- 第13話 縁切榎の子守歌2020年05月29日
- 第14話 縁結ぶ坂が語る解2020年06月05日
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殺人鬼のアノニマス篇
- 第15話 龍土会に珍客ありて2020年08月30日
- 第16話 霊感青年、かく語りき2020年10月19日
- 第17話 青ゲット、帝都に立つ2020年12月14日
- 第18話 惨劇の残り香を追って2020年12月23日
- 第19話 オカルティズムとリアリズム2021年01月15日
- 第20話 真に恐ろしきは何者か2021年02月24日
- 第21話 怪奇の生まれる時2021年05月24日
- 第22話 殺人鬼は此処にいない2021年08月03日
登場人物
田山花袋
独歩の親友で、作家仲間。度々助手役に駆り出される。
社交的かつ情熱的な独歩とは正反対の性格で、純情で内気、生真面目。背が高く体格もいいため、威圧的に見られること気にしている。ド近眼。勘が鋭く鼻がきき、匂いには敏感。そのせいなのか、怪奇の『匂い』をかぎ当ててしまう霊感を持つ。
榎本ハル
独歩が下宿する長屋の娘。16歳。
しっかり者で、独歩や花袋からは「ハルちゃん」と呼ばれている。独歩のことは気になっているが、女性に軽薄なところがあるのでアプローチを素直に受け止められない。怪奇の『音』を聴く霊感があり、独歩社の怪奇取材に協力することがある。
島崎藤村
独歩、花袋、共通の友人で、詩人であり作家。仲間内では一番の売れっ子作家である。物静かで、よく言えば落ち着いた、悪く言えば陰気で無愛想な青年。怪奇の『気配』を察知する霊感を持ち、独歩とは違い姿は見えないものの、見えない場所に潜んでいる怪奇や霊穴の場所も探し出せる能力を持つ。
松岡國男
独歩、花袋、共通の友人で、詩人。民族学の研究をしており、怪異に関する造詣が深いオカルトマニア。怪奇に強い関心を示し、日本各地の民話や怪異譚を収拾しているが陽キャすぎて本人には全く霊感がない。後に婿入りして姓を柳田と改め、民俗学者として大成することになるが、この時点では未婚。
国木田収二
独歩の弟。現在は母親と一緒に神戸に住み、新聞社で記者をやっている。
兄弟仲は非常に良く、むしろ独歩の願いは度々聞いてしまうブラコン。
弟だが独歩よりも背が高い。一見、温厚そうだが意外と短気。