セリフ詳細

「人物や生活様式についての情報が語る」例としては、

もちろんやっぱり『闇の左手』ですけど、他にも、

「アースシー年代記」(邦題:「ゲド戦記」シリーズ)
『オールウェイズ・カミングホーム』(超未来の原始化したカリフォルニアが舞台)
『なつかしく謎めいて』(現代「ガリヴァー旅行記」。いろんな「次元」に旅をする短編集)
「西の果ての年代記」三部作『ギフト』『ヴォイス』『パワー』(ゲドとはまた別の世界の、少年少女を主人公とした大河小説)
『ラウィーニア』(古代ローマが舞台。題名はヒロインの名前で、彼女はローマ建国の英雄アエネーアスの妻)

思い出しただけでもこれだけあります……
どれも優れた邦訳が出ています。とくに「なつ謎」「西の果て」「ラウィーニア」は私の大好きな翻訳家さんの翻訳で激推しです。まるでル=グウィンさんご自身が日本語で語っているよう!
そういえば、どれも「風景描写」にもみごとに語らせている小説だと気がつきました。

作品タイトル:『ル=グウィンの小説教室』をつまみ食いしちゃうのだ

エピソード名:第9章「語りかた、いろいろ」その2:風景だけで語る

作者名:未村 明(ミムラアキラ)  mimura_akira

149|創作論・評論|完結|41話|90,160文字

創作論, 創作のヒント, 小説の書き方, ハウツー, ル=グウィン, 文体, 人称, 視点, 翻訳

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ハウツー難易度:★☆☆~★★★(だんだん難しくなります)
ファンタジーの大家アーシュラ・K・ル=グウィンによる、小説の書きかた本。
"Steering the Craft"(あなたの技術/船の舵をとろうよ)
とても面白くて、役に立つアドバイスと練習問題がたくさんつまった本なので、ご紹介したいと思います。

『ル=グウィンの小説教室』という題は、今年の夏出版された日本語訳のタイトルからお借りしています。
『文体の舵をとれ ル=グウィンの小説教室』
(アーシュラ・K・ル=グウィン著、大久保ゆう訳、フィルムアート社、2021年)
でも、このエッセイ中の引用は、すべて未村が自分で訳しています。フィルムアート社の訳はいっさい使っていません。

アイコンは「ひかわさん」というイラストレーターの作品を使用しています。(イラストACよりダウンロード)

この作品はもともとコラボノベルでしたが、コラボレーターだった南ノ三奈乃さんが途中でリタイアされ、ご自身の投稿もすべてご自分で削除されました。
南ノさん、お忙しい中、ご協力ありがとうございました。