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活動報告

短篇集『奇譚草紙』第3弾「河神」公開

短篇集『奇譚草紙』第3弾「河神」(一)(二)を公開しました。

今回は、古代中国の「青樓(ぎろう)」を舞台にした中華奇譚です。

一つの試みとして、日本語の中に中国語を織り込んでみました。
かなり「読みにくい」とは思いますが、もしお時間のある時にでものんびり眺めていただければ、漢字が持つビジュアル的な面白さを通して異国情緒のようなものを感じていただけるのではないかなあ、と思っております。

とかく現代の文芸というものは、一度読んだだけで全ての意味がはっきりわかるようなものでなければいけないようですが、私は逆に、読みにくさ、わかりにくさの中にこそ物語の魅力を感じてしまうアナクロ人間です。

同じようにお考えの方がいらっしゃれば、こんなに嬉しいことはないのですが――






2021年 03月31日 (水) 20:59|コメント(2)

中国語が織り込んであるの、とても格好良くて好きです!
「わかりやすさ」についてのお話、私も同意見です。
できるかぎり明晰に書きたい、と思う一方で、最近、難しいものがどんどん読めなくなっている気がして、ひしひしと恐怖を感じています。乙事主(オッコトヌシ)の言うとおり、「わしらはどんどん小さく、ばかになっている」気がして(笑)。
三奈乃さんの格調高い文章を読むと、その間だけでも賢くなった感じがして嬉しくなります。(*^^*)
未村さん、こちらにまでコメントをいただき、本当にありがとうございます!!
自分のことは棚に上げまくって、つい身の程知らずにも、現代の文芸に対する違和感みたいなのを書いてしまったのですが、本当についこの間まで、例えば大江健三郎の純文学作品が当たり前のようにベストセラーになる世の中を私たちは生きていたような気がするのですが、「もしかしてあれって夢だったのかしら」と思うくらい、僅か数年のうちに所謂「商品になる小説」というものが全く変わってしまい、自分がイメージしている小説像とのギャップに頭が追いつかないです><
私は未村さんの「沈める町」が本当に好きで、ラスト部分のハツの「賭けますか?」の台詞、思い出す度にぞわっとしてしまうし、『ジークフリート・ノート』のような作品こそ小説の面白さだと思うのですが、例の『億をかせぐ』の作者の作品とか、ああいうのが「小説」としてベストセラーになる世の中ってなんだかなあって…(正直、あの作者さんのようになりたいとは思わなかったです^^;)。