さよならの一言とごめんねを添えて

文字数 241文字

言葉で君を縛っているこの僕の
狡さを知っているだろうか

君の心が見えなくなったあの日から
どれくらい経っただろう
それでも僕は嘘をつき続けた

知らないふりをした僕に卑怯だと
泣いてくれても構わないと思っているのに
真綿に包むような優しさが
苦しませると同時に雫ほどの安らぎを感じさせて
言い出せない言葉が増えた
一番「ごめんね」と
でも言えなくて
早く君が根を上げないかと
そんなことを思う僕は自分に辟易としている
明日こそは勇気を持って伝えたい
いつか必ず君を手放す時が来るんだと
今夜もそう言い聞かせながら眠る
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