死神

文字数 179文字

暗闇が頭上に降って来る

轟音が天空に鳴り響く

私の影が黒い外套の男に話しかけている

足元には透明ガラスの階段が上へ下へと伸びていく

歪んだ唇に涙なんて流れない

ここは枯れた砂漠なのだ

乾いた表面にホワイトサンズが吸いついて離れない

風もないのだ

黒い外套の男が頷いた

影との会話がすんだのか

こちらへおいで っと私に囁いた

暗雲が立ち込めて

前も後ろもわからない

奈落の底へ去っていく



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