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文字数 770文字

 そんな事を考えて戸惑っていると。

「来たっ!」

 と、女は頭を低くして窓から外を見た。
私もしゃがんだ。すると女は、

「荷物を持て!水と食料だ!」

と言った。
 私はいつでも出て行ける様に、リュックを3つ用意していた。どう頑張って減らしても、これだけは必要と思える物を詰めていた。
 だがここは砂漠だ。彼女から聞かされ、水が多いものを1つと食糧と水が半分半分の物を持った。それだけでもかなりの重さだった。
 どうやって、一人で持ってゆく気だったのだろう・・・。
 彼女に1つ渡せと言われたので渡した。
彼女はそれを背負い、肩から武器が入っているのだろう、バッグを提げると。

「行くぞ!」

と言って、扉を開けると銃を乱射しながら外へと出た。私も後に続いた。
 敵が見えた、黒い光沢のあるツナギの様な服に顔を完全に覆うヘルメット。バイザー越しで顔は分からなかった。
 彼らは私達を見ると光線銃を撃ってきた。
だが光線は当たらない、彼女の側に来ると曲がるのだ。どうやら空間か大気を歪める装置か何かを持っている様だ。
彼女の撃つ弾は相手に当たっていた。
 驚いた事に、真っ赤な血しぶきを上げて倒れていった。

 人間か?!
私は異星人が人間なのに驚いていた。
 そして、ひょっとしたら異星人では無く、何かの紛争に巻き込まれたのかも、とほんの少し疑念が浮かんだ。
 だが私は、横から撃ってくる敵に迷わず銃を撃った。当たったのかどうなのか、敵は逃げていった。吐き気がしてきた。緊張し過ぎだ。
 しかもこの3週間、怠惰な生活を送っていた。体力が無いのだ。

 私はそれでも死にたくない!
と、彼女の後ろにピッタリとついて、回り警戒していた。彼女は振り向きニヤリと笑った。
 そして銃を撃ちながらバッグを下に置くと。
お前も撃て!と中から小銃を取り出した。
 私は受け取り、兎に角、一緒になって敵を撃ちまくった!

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