セリフ詳細

 持続可能教育の先進地域である気仙沼市に刺激を受け、伊里前小学校でも、契約講をヒントに総合学習の授業が展開されたが、この経験が、被災後の避難所という「生きる力」の現場において、実践的に役立った。外部ボランティアとの協働による歌津の復興は、神社と学校…即ち信仰と教育から始まった。更に、伊里前小学校とボランティアの叡智が融合した自然体験学校が開かれ、動植物と触れ合い、民俗を学び、河川環境を保全し、気仙街道など津波からの退路を確保し、アンモナイト・ベレムナイトの化石を見付けるなど、その内容は自然から歴史文化まで総合的に網羅している。このように、契約講と他者の交流から「伝統の再創造」が実現した。一連の経験によって、子供時代の遊びが、危機対応能力を育む事が見直された。宮城県は三陸海岸の防潮堤復旧を計画し、伊里前も建設対象に含まれたが、これに対し、自然生態系と調和した遊水池などの代替案も提唱されている。

作品タイトル:ちがくぶ!地球研究会

エピソード名:風土と内発的発展 地球生命の歴史(綾町・水俣・南三陸)

作者名:スライダーの会  slider

62|科学|連載中|44話|274,160文字

短編, 青春, 高校生, エッセイ, シリアス, 一人称, 女主人公, 群像劇, 現代, 一話完結

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 東京 渋谷区の、とある私立学校に「地学(地球科学)部」という部活があり、私達の世界である地球(岩石圏・水圏・大気圏)と宇宙に関して、主に自然科学的な探究を行っていました。地学部の部室である「地学教材室」は理科館4階にあり、地学部で過ごした日々、ベランダから眺めた天地の景色は、部員だった私達の大切な思い出です。

 やがて卒業し、大学に進学するなどした私達は、地学部の理念を継承した活動を続けるべく、渋谷区や横浜市 青葉区の大学を拠点とするサークル「地球研究会」を結成しました。地球研究会は、地理学・地学などを中心に、私達が暮らし生きる世界を学び、その中に存在する自我を見詰める、総合的ネットワークです。

 現在は、ここ「NOVEL DAYS」に公式ウェブサイトを開設し、國學院大学・法政大学・星槎大学などの学生・卒業生らが参加し、論文や随筆を投稿しております。大学の課題レポートとして執筆した小論文も掲載しているので、学業の参考になるかも知れません。アイコン・イラストの登場人物はフィクションですが、本文で取り扱っているのは現実世界のテーマです。


【詳細】

 地球研究会は、國學院高等学校地学部を母体とし、その部長を務めた卒業生らによって、2007(平成十九)年に「地球研究機構 國學院大学地球研究会」として創立された。國學院大学においては、博物館見学や展示会、年2回(前期・後期)の会報誌制作など積極的な活動に尽力すると共に、従来の学生自治会を改革するべく、志を同じくする東方研究会・政治研究会と連合して「自由学生会議」を結成していた。

 主たる参加者が國學院大学を卒業・離籍した後も、法政大学や星槎大学など様々な舞台を踏破しながら、探究を継続している。ここ「NOVEL DAYS」では、同人サークル「スライダーの会」が、地球研究会の投稿アカウントを兼任している。