セリフ詳細

さて、ここまでの話を簡単にまとめておこう。

ホッブズの立論の特徴はね、

①権限は徹底して一箇所(主権者)に集める、

けれども、それは各人の自己保存のためであるから、

②べつに主権者の奴隷になるわけじゃない(個人が優先)、

ってところかな。

だから、前にも言ったけど、ときどき「ホッブズは独裁国家(専制君主)を肯定した」なんて誤解してる人がいるんだけど、それは違うってのがわかるでしょ?

国家のためにも君主のためにも死ぬ必要はない。滅私奉公する義理もない。

一番大切なことは、我が身なんだから、ね

作品タイトル:「市民社会」と「公共性」あるいは「国家」とは何か?

エピソード名:10 ホッブズ『リヴァイアサン』(3)

作者名:千夜一夜読書人  nomadologie

51|社会・思想|連載中|25話|58,896文字

市民社会, 公共性, 社会哲学, 哲学, 思想, 社会学, 政治, 民主主義, 国家

134,620 views

「市民社会」と「公共性」、及び「国家」について学説を整理しながら考えていきます。