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他にも、たとえば計算するときには、ペンと紙、あるいは電卓がいる。やっぱり道具がいるんだ。

心のはたらきは、道具と連結する。道具を求める。

さらに、もっと言うとね、映画を観る、なんてときにはさ、単純に画面を眺めてるだけじゃないよね。

ストーリーを追う、役者の演技を観察する、など、見方は様々だろう。

たいていの人はさ、ストーリーを追っている。それは、そのようにストーリーを追うのが映画の見方だ、と、ある種の「作法」が社会的に共有されてるからじゃない。

たとえば映画の色調だけを見てる人がいたなら、変人か、あるいは何か専門的な職業の人だと思われてしまうだろう。

何が言いたいのかというと、単純に「映画を観る」ということだけでもね、ディスプレイなどの道具はもちろんとして、そこには社会的な「作法」のようなものまでが混入しており、それ抜きではね、そもそも「観る」ってことが成立しない

作品タイトル:[世界宗教探求]インド篇、あるいは解脱のススメ?

エピソード名:19 梵我一如(1)

作者名:千夜一夜読書人  nomadologie

61|社会・思想|完結|22話|40,456文字

哲学, 思想, 宗教, 仏教, インド, シャンカラ, インド哲学, 脳科学

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インドの哲学・宗教思想について、現代哲学や心理学・脳科学からのアプローチもからめて、超訳していきます。