セリフ詳細

さて、ダンボール箱を被り「箱男」化することによって、主人公は他者の眼差しを回避することができるんだけど、それだけではなしに、箱には「覗き窓」がつくってあり、むしろ他者をこちら側から一方的に見つめることができるようになっている。

ちなみにこの覗き窓、凝ったつくりになっていてね、カーテンのようになっており、箱を傾けると、縦の重なった切れ目がね、少しだけ開いて▲のようになり、外が覗ける。

一方で、ホントに隙間だからね、依然として他者からこちらを覗くのは困難

作品タイトル:[哲学探究Ⅰ]<わたし>とは何か? ~デンケン先生と哲学ガール~

エピソード名:14 安部公房『箱男』

作者名:千夜一夜読書人  nomadologie

58|社会・思想|連載中|15話|38,944文字

哲学, 思想

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デンケン先生と一緒に楽しく哲学します。