セリフ詳細

(集合知の正しさを示すエピソードとして)【20世紀はじめ、英国の家畜見本市で雄牛の体重を当てるコンテストがひらかれた。参加者はそれぞれチケットを購入し、まるまると肥えた雄牛の姿を見物しながら、チケットに体重の推測値を記入する。いちばん正解に近い推測値を記した人物が、商品を獲得するわけである。このコンテストに参加した有効なチケット総数は787枚だった。

 さて、驚くべき結果は、商品獲得者の推測値の正しさではない。チケットに記された787個の推測値を統計的に処理すると、その「平均値」が正解をみごとに当ててしまったという、信じがたい事実だった。正解は1198ポンドだったのだが、なんと平均値は1197ポンドだったのである・・・・・・】[西垣:P22]

作品タイトル:「市民社会」と「公共性」あるいは「国家」とは何か?

エピソード名:24 集合知(1)

作者名:千夜一夜読書人  nomadologie

51|社会・思想|連載中|25話|58,896文字

市民社会, 公共性, 社会哲学, 哲学, 思想, 社会学, 政治, 民主主義, 国家

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「市民社会」と「公共性」、及び「国家」について学説を整理しながら考えていきます。