セリフ詳細

東欧革命でね、デモなどの市民運動が注目されたんだよ。

でね、市民運動が共産党の独裁体制を打破し、民主化への道を切り開いた、と評されたわけ。

ただ、実際のところはね、こうした見方はとても一面的だ。

背景には何よりもまず、ソ連の国力低下にともなう「ブレジネフ・ドクトリン」(社会主義陣営全体のためには、東欧諸国への武力をともなう内政干渉も辞さず、とする方針)の否定があった。

民主化や市場経済の導入へ向けて舵切りした途端、背後からソ連に斬られるとあっては、政権側の態度は軟化しなかっただろう

作品タイトル:「市民社会」と「公共性」あるいは「国家」とは何か?

エピソード名:1 東欧革命と市民社会

作者名:千夜一夜読書人  nomadologie

51|社会・思想|連載中|25話|58,896文字

市民社会, 公共性, 社会哲学, 哲学, 思想, 社会学, 政治, 民主主義, 国家

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「市民社会」と「公共性」、及び「国家」について学説を整理しながら考えていきます。