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西條八十の詩



今回『自由の荒野』の章を書くに際して、金子みすゞに親しむ機会を得た。

詩の投稿を始めて直ぐにお手本とする師との出逢いを得たみすゞ。

西條八十との出会いで進化したみすゞのようで、真虫なりの詩「トミノの地獄」を述べておきます。


トミノを男の子とか女の子と捉えるのが一般的なようですが...。



 トミノの地獄 (詩・西條八十)


姉は血を()く、(いもと)は火吐く、可愛(かわ)いトミノは宝玉(たま)を吐く。

 

ひとり地獄(じごく)に落ちゆくトミノ、地獄くらやみ花も無き。 

(むち)(たた)くはトミノの姉か、鞭の朱総(しゅぶさ)が気にかかる。 

叩け叩きやれ叩かずとても、無間(むげん)地獄はひとつみち。 


(くら)い地獄へ案内(あない)をたのむ、 (きん)(ひつじ)に、(うぐいす)に。 

(かわ)(ふくろ)にやいくらほど入れよ、無間地獄の旅支度(たびじたく)。 

春が来て(そろ)林に谿(たに)に、くらい地獄谷(じごくだに)七曲(ななまが)り。 


(かご)にや鶯、(くるま)にや羊、 可愛いトミノの()にや(なみだ)

()けよ、鶯、林の(あめ)に 妹(こい)しと声かぎり。

啼けば反響(こだま)が地獄にひびき、 狐牡丹(キツネノボタン)の花がさく。


地獄七山(ななやま)七谿(ななだに)めぐる、 可愛いトミノのひとり旅。

地獄ござらばもて()てたもれ、針の御山(おやま)留針(とめばり)を。

(あか)い留針だてにはささぬ、可愛いトミノのめじるしに。



齢とともにガタガタになる身心の女性は多いけれど、

摂生できない若い女性もガタガタの体になるけれど、

これは女性にかぎらず、世界も社会もそうでしょう?


即ちトミノには女性や男性も含むけど…広く捉えて、

この世界は、この荒野には宝が埋まって満ちている、

が埋れた荒宝野(とみの)(あなが)ち間違いでもないでしょ?


真虫の読みかたは自由の都の流儀です(念のために)、

これがテリトリー読みになると、利害が係ってきて、

敵味方に分れて罵りあい・憎みあい‥世界は荒れる。


地獄へ落ちろー、お前こそ地獄へ行けや‥戦争にも。

戦争はイヤ‥それで黙ってて自分だけ地獄に行くか?

どうしていいやら...西條八十にも分らなかったのか?


結局、軍国主義の社会風潮はどんどん加速していき、

可愛いトミノを苛めて宝玉を吐き出させようとして、

原爆を落とされるまで僕たちの日本は世界を荒した。


西條八十がトミノの地獄で予言したとおりになって、

あなたは日本の今後に正義の軍隊をどう思いますか?

八十が予言したころと現在とでは⋯どう違いますか?


正解が分かっていたらあなたは回答しているでしょ?

回答が分からない‥だからどうする?問うてるんだ!

分からない者は黙ってろ‥と云うなら害悪の徒輩だ。


正解が分かっていたらみすゞは命を大事にした筈で、

黙っているときは原爆を浴びたように地獄へ落ちる。

正解が分かっていない人たちの発言こそが大事だよ。



一人ぼっちになってから、泣いて呼んでも遅いんだ。


金の羊には助け逃がしてくれる超能力が宿っていた、

だけどもう超能力を失って巾着の使いみちしかない、

奇跡を信じても駄目って云ってるかも知れませんね。


可愛い声で一世を風靡した鶯も既に落陽でしょうね、

鶯の超能力も役立たずなら地獄行きを避けられない、

2月6日の今日は春、地獄への道にも春はあるんだ。


なお、鞭の朱総(しゅぶさ)テリトリーで使われるのでしょう。

自由の荒野で使うことなく、使う必要もありません。


西條八十の予言は当たったと言うしかないみたいで、

さあ、どうする?自由の荒野は未来が明るいのです。



#腐貴  #配剤・采配  #共生浪漫 #公共電波 #NHK

作品タイトル:ちょっと待って| 架空

エピソード名:6)自由の都/西條八十

作者名:阿龍門 稜  fudoki

2|社会・思想|完結|38話|77,523文字

正論・正義, 罪~罰, シリアス, 哲学~証言, 仏法~カリスマ, 社会常識, ノンフィクション, 現代群像劇, ファンタジー, 目覚め

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多くの方に援(たす)けられて今の阿龍門 稜がある。それが身近なお人だと日常的にお礼を言えるが不特定多数だとお礼を言わないままになっているケースが殆んど。それでどうしたら良いか...そんなことを思いながら是の場に至った次第です。

教えてくださるお人の心は分らなくても、好いことを教わったと思うことはじつに多い私。逆に「それは違うのじゃない?」と思うこともしばしばですが、よくよく考えると指摘は当っていると思うことも多く、慌てて結論を出さなくて良かったと思ったり。

やっぱりもっと勉強しなければ! この場は私小説・未来形の舞台!不幸な決着では詰りませんし、「未来のことは分らない」と無頓着に済ませてもいられません。それで私は主人公が満足できる未来へ帰着する物語を企画しております。不可能でしょうか?

他人の未来は...あなたにも分らないでしょう! 分るのは自分自身の未来のみ! ご存知でしょうけど、不幸の未来に今すぐ帰着できるなら、それと同じ理屈で幸福の未来へも直ちに帰着できていい筈ですね。ハラハラする場面も愉しみたいなあ!

この小説のネタには私自身の勘ちがいの経験とか、痛い目をみた記憶とか、アレヤコレヤを使えそうです。なによりコレまでお世話になった方々へのお礼の場に使えるから好いかな...そんな計算を当然ながら私なりにしております。

(ご注意)
なお間違いが起きないよう、私が設定する登場人物は架空の存在で覆面になっており。これは「二次小説」でもないのかな。

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ここへ参加してみよう・遊んでみよう・困らせてやろう・・・動機は何でも「一丁噛んでやろう」とお思いになられたらお気軽にお申しつけください。滅多なことでは拒絶しません。(文責・阿龍門 稜)