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>あれは医療スタッフ専門用です。


僕が言葉足らずですみませんでした。


医療従事者のための図書館を患者が使えるはずはありません。


どこに入院しても図書コーナーはあるにはあったのですが、読書するひとは、ほとんどいませんでした。

なんらかの原因で若い時から入院して、そのまま一生、閉鎖病棟にいるしかない患者さんが、どこでもほとんどを占めていました。そのひとたちは本をじっと読むことができないこともあり、本に希望を見出すひとは、彼らのなかにはいませんでした。

だとしたら、もし図書館をつくるなら、退院の見込みがあるひと向けになると思うのですが、図書館をつくる予算を出すなら、図書館があることをウリにした病棟をつくることにするしかないと思います。退院するにはおとなしく病院側に従順になる必要があり、つくっても読む時間は少なく、どの病院にも完備するっていうのは、あまり意味があるとは思えません。

「文芸」のスキルは疎まれていることも多く、僕はたびたび医療スタッフに「小説を書くな!」とか「小説を読むな!」とか、怒られていました(続いて「ここがどこだかわかっているの? 病院だよ?」と言われるのです)。ひな形のあるビジネス文書を書くスキルは職業訓練になりえますが、絵本や、やさしいポエムならともかく、小説という「文芸」は、(分析の対象にされるだけで)訓練すべきスキルだとは思われていません(医療関係の方に尋ねれば、文芸スキルは人間に必要不可欠ではない、と答えると思いますし、作文ができない障害というのも多いです。同じ病棟に読み書きが得意なひとがいるだけで劣等感を味わうひとも多いのを、僕は見てきました)。精神病院はサナトリウムではなく、精神の病院です。精神のコントロールに不具合が出る可能性があると思われていることが多いので、文芸の読み書きとこころの病院の相性は悪いと思います。


話が長くなりましたが、「スタッフ用の図書館で本を読みたい」と言ったら怒られました。当たり前です。が、図書館をつくるよりも実現する可能性は高いのではないか、と僕は思い(いや、実現しないと思いますが)、さっき投稿したのでした。

作品タイトル:第一回ココロの癒し座談会『生きづらさ』

エピソード名:第2会場

作者名:岡田拓也  sonnakonnade428

31|社会・思想|連載中|9話|30,796文字

神田桂一, 岡田拓也, 座談会

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はじめまして!
作家の岡田拓也です。

いきなり重い話で申し訳ありませんが、私は精神障害を抱えており、日頃から『生きづらさ』を感じて生きています。
日常生活から人間関係、仕事に恋愛…と、様々な場面で苦い思いをしたり、大きな挫折を経験してきました。
そこで私は、「俺以外にも『現代社会が生きづらい』と考えている人たちがいるんじゃないか?」と思い、「現代社会」で生きるためのコツや知識を皆さまと共有できたらなと、座談会の開催を決意しました。
第一回のゲストには『もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら(宝島社)』の著者であるベストセラー作家の神田桂一さまをお招き致します。
是非とも、ご閲覧・ご参加くださいませ。


■第1回テーマ
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『現代社会での生きづらさを攻略しよう!』

■開催期間
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2019年1月5日(土)12時~1月11日(金)13時
(※ユーザーさんは1月5日13時以降より質問可)


■第1回パネリスト
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神田桂一(ライター・編集者)
岡田拓也(作家)


■大まかな進行
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1〜2日目
★簡単な自己紹介
★生きづらさについて
★人間関係について
★仕事について
★恋愛について

3日目以降
★社会で生きていくためのコツ
★人生で成功するには
★これからの目標など…
(※いちおうの目安に)

■補足事項
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座談会パネリスト2人以外の参加者の方で、このコラボ作品に書き込むにあたっては、著作権の放棄を事前にご了解お願いします。内容修正したりするかもしれないからです。また、このコンテンツをまとめ直して出版や電子書籍という形にもなる可能性があります。

※ここはココロの癒し座談会の場です。誹謗・中傷や攻撃的な発言はしないで下さい。場合によってはブラックリストに登録せざるを得ない方も出てくるかもしれません。何卒ご理解のほど宜しくお願い申し上げます。