学者と青年

作者 辻本勝彦

[歴史]

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 昭和4年6月1日、朝から小雨が降る中、白浜の田辺湾にある神島沖に停泊中の戦艦長門の船室で、学者による青年への講義は始まった。
 同席した野口は、学者が青年に対して無礼な態度や言質を行わないか、緊張しながら学者を見つめていた。その学者は、非常に変わった奇人であるという噂があったからだ。

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