初恋の人を忘れられず、彼女の面影を追い続けて道を踏み外し、全てを失った昴。
失意のまま地元神戸に戻った彼に残ったのは趣味の写真だけだった。
色を失った世界をそれでも切り取り続ける昴は、ある初夏の日に行きつけのカフェで謎めいた年上の女性葉月に声をかけられる。彼女も写真を趣味としていて、同じ場所を撮っているのだという。
成り行きで葉月と一緒に写真を撮りに行くことになったことから彼女との交流が始まり、昴の心にも徐々に変化が訪れる。