正五角館の日常

作者 梨野録

 正五角形の建物を管理するのはロボットだった。2018年とは思えないテクノロジー。そこに僕を含めた九人が閉じ込められる。しかし全員が、この場所に閉じ込められた理由も、この場所にいる目的も分かっていなかった。前後の記憶も無く、自分が何者なのかも曖昧な状態。そんな現状に疑問を持ちながら、日々を過ごすこととなる。何が自由で何が不自由か。暇なことは自由? それとも不自由? そんな些細なことでも、気が付けば考えごとを始めてしまう。館は僕たちに何をさせたいのか。与えられた自由はそれを考え続けることだけだった。

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