奈落の果実 ―花桜桃―

作者 詩方夢那

皇紀三千年を迎えた日本を舞台にしたオカルト系SF作品。

奇跡の技術が生み出した超能力を持つ『変異体』が脅威となった世の中は、心理的健康維持の為として実施される心理検査の結果から『虞犯者』を判定し、彼等を隔離する事によって安定を図ろうとしていた。
そして、警察庁は超能力者を管理する為、警察本部警備部公安課に特殊能力犯罪対策係を設置し、そこで虞犯者と判定された変異体達を使役した。
日本の中枢・東京の治安を維持する警視庁では公安部に特殊能力犯罪対策課を置き、精鋭部隊・十三係を設置して数々の困難事案の対応に当たらせている。
その十三係にはひとつ、暗黙の了解があった。所属するのは、男性だけである、と。

だがある日、そこに一人の女性が配属された。
それも、男性として。
その教育係を任されたのは、事故で超能力を失った係員・北海。
管理職とは名ばかりの閑職に追いやられた彼は、面倒事を押しつけられたと思っていた。
ある事実を知るまでは……。
そんな中、警視庁はある組織の摘発に向け、十三係を使役しようとしていた。
何も出来ない北海と何も知らない新人をも含めて。

ファンレター

ファンレターはありません