ある秋の日の話

作者 くまみつ

[その他]

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どこかに小さな村があって、そこに住む人は時おり、オオカミに出会います。
村の中や、村の外で。
家に帰る道の途中とか、畑仕事をしている林の中とか。いろんなところで。

オオカミはそれを見る人によって様々な姿をしています。
そしてオオカミは、決して村の人に悪さをすることはないのだけど、それを見かけるとどうしても少し落ち着かなくって。
誰かに話したくなります。実は最近、こんなオオカミを見たんですよ、と。

だけれど、オオカミの話は夢の話のように脈絡がなくて他人が話しているのを聞いてもあまりおもしろくありません。
そこで、オオカミの話を聞く人を村が雇うことにしたのです。

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