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「米はあるよな? 小豆は? あったっけ?」 「どちらもあるが、小豆を何に使うんだよ?」 「いや、一緒に炊こうかと……」 「下準備なしで炊いても、小豆が固くなりすぎちまうぞ」 「そ、そうか」 「赤い飯を食わせてやりたいと思ったんだが、ちと朝飯には難しいか」 「赤い飯? 色染めるなら、赤紫蘇でいいんじゃねえのか? 壺の中の梅干しを炊き立てに混ぜても、赤くなるだろ」 「そうだな。よし、そうしよう」 始まりは、ある男の下世話なお節介だった。
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