東のひつじ雲 西の太陽
平凡に暮らす僕の三十年前の記憶と忘れられない恋とそれから
両親が離婚してから、ずっと牛乳配達をしている僕、奏太が大学で出会った風変わりな女の子、遼子。遼子は絵描きになると本気で言っていた。僕は遼子に惹かれていくが、彼女には忘れられない人がいた。ある日、ヌードモデルのお願いを引き受けてしまい、線を引いていた関係性が進んでしまった。それまでスランプだった遼子の作品は次第に変わっていき、また僕とも順調につきあいがはじまった。しかしあるコンクールで遼子が小さな賞を受賞したことから関係性が崩れてしまった。僕は遼子が夢を叶えるために、別れを選んだ。そして自分の人生も考え直した。それから三十年後の話、僕は新しい人間関係と別れとを繰り返していく。
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