エキストラ
「エキストラ」
それは物語において必要不可欠な存在である。
必要不可欠であると同時に、誰の目にも止まらず、主役や、主要人物の活躍を引き立てる役割にしか過ぎない人達でもある。
しかし、エキストラ役を演じる俳優達からすれば、彼等の人生において、彼等が主役なのである。
佐藤ヒロキは、エキストラとしてドラマや映画に出演する日々を過ごしていた。
どこにでもいる売れない俳優が、いつもの朝を過ごしていると、見慣れない黄色のハガキが投函される。
内容は日常生活でも、"エキストラとして誰からも注目されるな" というものだった。
仕事でもエキストラを演じているヒロキではあったが、日常生活でも同じように、他人の注目を浴びないことは、出来るのであろうか?
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