開発のために追い出されたギャング達の街Ｅと、ギャング達に蝕まれた観光の街Ｗの間の丘を包む深い森。森の中には、五十年近く余所者が近付かない村があった。村には、アルパイン、デュロックにプリマス・ロックの牧場とターニップやポテト、コモン・ビーンズの畑、それに経年したテントの群れが並び、長い時の流れを感じさせる。但し、村にいる人間はダビデ・ガルシア、ただ一人である。丘から観光の街Ｗに降りた彼は保安官を訪ね、村の住人が全員誘拐されたかもしれないこと、そして、自分にはその間の記憶がないことを告げる。真偽も定かでない誘拐事件のために派遣された連邦捜査官のロレンツォとニコーラは、ダビデの仲間やギャング街のグザヴィエとアイヴァー、ダーク・スーツの二人組等、尽きない容疑者との衝突を繰り返しながら、事件の全容を明らかにしていく。