二重写しの日常

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[創作論・評論]

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「なんのことはない、私の錯覚と壊れかかった街との二重写しである。そして私はその中に現実の私自身を見失うのを楽しんだ」 梶井基次郎『檸檬』

ファンレター

面白く読ませていただきました!

おはようございます。書評、面白く読ませていただきました。私はミステリは読まず(すみません)、『法廷遊戯』も読んでいないのですが(本当にすみません)、琳様の書評ですっかり読んだ気になってしまいました。ごめんなさい!(表紙がものすごく綺麗ですよね、『法廷遊戯』。)
「リアリティが観念のルールに侵食される」こと、「虚構を現実に実装すること」。前者が受け身の認識なら、後者は積極的なアプローチですよね。その行きつく先に私などは不毛さを感じてしまうので、その分後者のほうが哀しく感じられます。と同時に、いまや虚構を実装されない現実などあるのかと。少なくとも都市生活において。
まさにポスト『檸檬』をわれわれは生きているということでしょうね。そのポスト檸檬自体に「いまだに?」と私はつぶやきたくなくもないのですが。
ともあれ、読ませていただいてありがとうございました。ご入賞をお祈りいたします!

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