ピンチ!何とかしたる

作者 音野内記

[現代ドラマ・社会派]

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1件のファンレター

 いかん、このまま書き続けたら大幅に規定文字数を超えてしまう。締め切りギリギリだから、大きく改変することもできない。そうだ! こんなときは……。

ファンレター

「訳が分からないのが純文学」

ご拝読させていただきました。十六歳の話・・・・大体十六の人間が多いんですが、十六歳の猫という話題ではは初めて見ました。最後の作者と編集者との話で、訳の分からないのが純文学と言っていました。考えると純文学はホントに訳の分からないものです。例えばピカソの絵を私は最初に見た時、「訳の分からん絵だな」と思いました。これも芸術性というものなのです(多分)純文学というものは芸術性があり、文学の未解決問題です。長文失礼ですが、ありがとうございました。

返信(1)

最期まで読んでいただき、ありがとうございます。
最初は以下のストーリーにするつもりでした。
社会人になったばかりのサラリーマンが嫌々ながらも捨て猫を飼うことになった。飼ってみると、飼育のための費用が高くてギャンブルができなくなったり、ギリギリまで寝ていたいのに朝早く起こされたり、うんざりすることばかりだった。男は疫病神を背負い込んだと思うのだが、ギャンブル依存から抜け出していたり、遅刻しなくなったりしたので、周囲からの評判が上がる。自堕落な生活から抜け出した頃、元飼い主が現れ、猫を引き渡した。厄介者がいなくなって清々した男だったが、つい猫の名前を呼んでしまう。男は心に穴が開いているのに気付くのだった。
起承転結の起まで書いたところで2000字近くになってしまい、ボツにしました。
締め切りの日、中途半端まま強引に終わらせる連載漫画が思い浮かび、この方法なら規定文字数以内に収まると閃きました。それでこの様な小説になった次第です。
以前読んだ本に、作家が講演で「オチがあるのが大衆文学、訳がわからないのが純文学」(記憶が曖昧なので正確ではありません)と冗談めかして説明したとの記述がありました。それを思い出し、会話に使わせていただきました。