【翻訳ノート】イヴァン・ブーニン『田舎にて』

作者 mika

[歴史]

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疾走するトロイカの鈴の音、滑るそりの軋む音、雪原の輝き……
ロシアの冬の美しさと、雪解けの春を待ち望む気持ちを描いた名短編。

イヴァン・ブーニンの短編小説『田舎にて』(1897年)を翻訳しました。
ブーニンはロシア初のノーベル文学賞作家です。
訳者は、本作品の邦訳を見たことが無いので、日本語初訳ではないかと思います。
全三章に、翻訳ノートと解説つきです。

※表紙はアレクセイ・サヴラーソフ「冬の風景(雪解け)」(1890年)より

ファンレター

親子の情愛を感じる第3章

mikaさんとうとう最終章も拝読して少し寂しい気持ちです。この章では子供時代にしか味わう事ができない父親からの愛情がより強く伝わってきました。又【解説】により当時の農民の暮らしぶり、時代背景等良い勉強になりました。こちらの絵を観ても雪解けの様子春の近さを感じる事ができます。私にとってはmikaさんから思いがけない美しい本のプレゼントを頂いたような気持ちです。本当に有難うございました(*^-^*)

返信(1)

ハナハナさん、最後まで読んでいただき、ありがとうございました! 読み終わって寂しいと言っていただけるとは、とてもうれしいです^^
おっしゃる通り、第三章は父親との思い出が描かれ、心温まりますよね。
この後、革命の動乱と飢餓と戦争の時代がやってくるとは思えないほど、穏やかで平和な世界だなと思います。この平和な世界が尊いなと感じてしまいます。
きらきらした比喩を星のようにちりばめたブーニンの文体の魅力を、少しでもお伝えできればと思っていました。
「美しい本」と感じていただけたことに、喜びでいっぱいです!