第伍話

文字数 1,208文字

 2時間ほど走り始めたところで、ふと隣を見てみるとぐうぐうと坂口が寝息をたてていた。
半分ほど過ぎたので交代をしようと少し起こそうと思い声をかけたり、揺らしてみたのだが、坂口は起きることはなかった。
 「はぁ、やっぱりこうなるのか・・・・。」
 毎度毎度のことであったので俺は諦めてもう半分の道のりも俺が運転することにした。だけど俺は夜の高速道路を誰とも話さず無心で運転することは別にそこまで苦ではない。でももしも眠気が来てしまってはいけないと思い、途中のパーキングエリアでエナジードリンクを買うついでに用も足しておこうと途中のパーキングエリアに車を停め、エナジードリンクを1本だけ買い駐車場で少しこれから行く”犬鳴トンネル”について携帯で調べてみることにした。
ネットで”犬鳴トンネル”と入力し調べてみると、かなりの数のサイトが出てきた。そこには、「絶対に行ってはいけない心霊スポット」や「行けば呪われる心霊スポット」などと、地元だけでなく全国的に有名な心霊スポットのようだ。いくつかのサイトを転々としていると、多くのサイトでもやはり犬鳴トンネル通ると犬鳴村といわれる場所に着くことができると書かれていた。
なので今度は”犬鳴村”に焦点を当てて調べてみることにした。詳しく調べてみると犬鳴村にも様々な話があり一応まとめてみるとこんな感じだ、

ーーーーーーーーーーーーーーーー犬鳴村についてのまとめーーーーーーーーーーーーーーーー

1. 犬鳴トンネルの先?  福岡に実在する旧犬鳴トンネルの先に村がある。

2.犬鳴トンネルの先にある場所とは別に、もう一つ、噂される場所がある。

3.「白のセダンは迂回してください」という看板がある。

4.「この先、日本国憲法は適用しません」という看板が立っている。

5.犬鳴村ではすべての電子機器が”圏外”表示になり使用できない。

6.夜中の2時になるとトンネル付近の公衆電話に電話がかかってくる。

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 と、一通り見てみたものをまとめるとこんな感じだ。他にもいろいろな情報があったにはあったのだがいくつか見てみたところ有力そうな情報というのはこの6つだった。とにかくすべての情報に犬鳴トンネルは今現在は封鎖されており、入ることができないと書かれていた。確かに、メールに書かれていたようにトンネルの前にバリケードがないというのはおかしな話だ。それではまるで入ってくださいと言っているようなものだ。とにかくメールの内容の真偽のほどはわからないが、もし本当であったのならば犬鳴トンネルは本物ということなのだろう。
 「ふぅ~。とにかく出発しようかな。」
 メールの内容が本当なのかどうかなど考えていても仕方がないのでとりあえず着いてから考えようと思い、また車を再出発させることにした。
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