第3話 友達の好きな人
文字数 2,069文字
――次の日
朝、いつもより早く来てしまった。どうしよう(汗)
高崎先生は毎日この時間に教室にいるらしい(情報元はよくわかんない)けど、それに合わせてか無意識の内に早起きして何故か教室のドアの前にいる。
疑ってるよ~……何か薄目開けてこっち見てる。
でも何で私、高崎先生じゃないって聞いた時安心したんだろう……?
(何だ…変に気遣って損した。)
そんな事思いながら自分の席に座る。すると同じように自分の席に座った桜が身を乗り出して思いがけない事を言った。
慣れない早起きをしたせいで突然眠気に襲われ、いい加減な返事をしちゃった……
可愛い顔を般若のように変化させた親友の顔を見ながら、椅子ごと後ずさった。
私の親友大神桜は私と違い頭が良く、いつも学年のトップ10の成績を維持している。
顔も可愛くて小柄でスタイルも良く、声もアニメの声優さんばりに可愛らしい。
まぁ要するに、私とは正反対っていう感じ。自分で言ってて悲しいけど。
でも一つだけ欠点というか、ウィークポイントがある。
それは怒った時の顔が超絶恐い事……
綺麗な人ほど怒ると恐いって良く言うけど、その通りだ。
藤堂先生は隣のクラスの担任だが地学の先生でもあり、私達のクラスも教えてもらっているのだ。
桜と藤堂先生を教室に残してきた私は、廊下をぶらぶら歩いていた。
まだ登校時間には早い為、当然のように誰もいない。
やっぱりさっきの取り消し。早起きは三文……どころじゃない。何万文の得!……ん?どうしてそう思うんだろう……
朝から先生に会えて私、ウキウキしてる?
笑いながら手を合わせると、先生も笑顔を見せた。
ドキッ!あ、あれ?何で心臓が跳ねるんだ……?
もしかして私病気?うわー、まだ17才なのに初恋もまだなのに~~!