第1話 始まりは突然に
文字数 918文字
それは突然だった。
ある日のHRの時間に全ては始まったのだ。
そう、禁じられた恋が………
――HRの時間
私、風見千尋は頬杖をつきながらそう呟いた。
教室を見渡すと、一部の生徒を除いた何人かは私と同じように退屈そうにしている。
私はため息をついた。
私は地元の公立高校に通う高校二年生。ピチピチの17才。(古い?)
自分で言うのも何だけど、元気一杯・自由奔放な女の子。
成績は……あまり言いたくないけど、まぁ中の下くらいかな。自慢じゃないけど。
顔はまぁまぁっていうかちょっとは可愛いかな?って感じ。うん。ごめん、調子乗りました……
高崎先生に怒られちゃった……
あ!高崎先生というのは、私のいる二年三組の担任の先生。いつもは優しいんだけど、怒るとちょっと恐い。笑ってるんだけど目が笑ってない。まぁ今のは私が悪いんだけどね。
どういう事なの、これは?何かよくわかんないけど勝手に決まりそうになってるし……
私が何かしたのか~~!
隣の席の大神桜が言う。桜とは小学校からの親友で……ってそんな事は今はどうでもいい!
桜に言われて自分の手を見ると、何と右手をピーンと挙げているではないか!
先生に肩をポンと叩かれ、コクンと小さく頷くしかなかった。
でも……一つだけ言わせて。何でこんな中途半端な時期に決めるの~~!(6月)
私の心の叫びなどお構い無しに無情にチャイムが鳴った。