第2話 最初のお仕事
文字数 1,416文字
白石雄太君というのは一年生の時に同じクラスだった男の子。
ノリがよく男女問わず別け隔てなく接する事から、クラスでも人気だった。
席が隣同士になったのをきっかけに良く喋るようになって、割と男子とも気さくに話せる私とはいつもさっきのように軽口を叩きあっていたものだ。
二年になってクラスが別になったから本当に久しぶりの再会だった。
気合いを入れて残りのポスターを貼っていく。
窓の外の景色がオレンジ色に染まる頃、やっと作業が終わった。
立ち去りかけた足を止めると先生が近づいてきた。
しかも真顔で……
先生はおもむろに私の前髪を全部上げて、おでこを露にした。
しかもそのおでこに思いっ切りデコピンを喰らわしやがった!(言葉遣い)
痛い!それに今日二回目だし!
私は勢いよくドアを閉めて出て行った。
こんな子どもっぽい事、教師がやっていいのか!?けしからん!
……でも、何故だろう?心臓がドキドキいってる。
おでこが熱い。雄太君の時はこんな風じゃなかったのに……