第2話 Max

文字数 405文字

 中は広くなく、ダンスフロアと二つの小さなテーブル、あとはカウンター席が少しあるだけだ。カウンター席の端にはサラリーマン風の男が鞄を枕に寝ていた。フロアにはちらほらと人が居てお喋りをしている。まだ人が少ないのか、と思いジントニックを少しづつ飲んだ。
 緊張している頭の中で私は何をしているんだろう、と呟いた。いや、一人でクラブに来る目的は果たせたし私は一人でもクラブに来れる、しかも外国人ばかりのクラブだ。もう元カレの言葉なんて気にしない。

 二杯目のジントニックを空けたら、気分もよく心が大胆になってきた。何時の間にか人も増えフロアが賑わっていた。テーブル周りも私が座っている席の周りも埋まっていた。
 サラリーマン風の男も起きており隣の席の男と何やら大きな声で話をしている。聴くとポルトガル語で、彼は日本人ではなさそうだった。ブラジル人かと思い、周りに居る人々の顔をまじまじと観察してしまう。
 


 
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